Node.jsが使えるサーバーまとめ
サーバーからアプリ開発、静的サイトジェネレータまで幅広く使われているNode.js。そんなNode.jsが使えるサーバーと選び方をまとめました。
更新日: 2023.12.15公開日: 2022.2.21
Node.jsとは?
Node.jsはブラウザ上の動作以外でも使えるように、Javascriptを拡張した実行環境です。ChromeのV8 JavaScriptエンジンで動作しています。
フロントエンドで使っているJavaScriptと同じ文法で、サーバーサイドプログラムやアプリケーションの作成が可能になるため、ここ数年で利用する開発者が増えています。
Node.jsが使えるサーバーは?
Node.jsを利用するには、サーバー側にNode.jsがインストールされている必要があります。
Node.jsはサーバーで採用されることが多いLinuxだけでなく、Windows、macOS用にも用意されているため、サーバーにインストールが可能なのであれば、ほぼ全てのサーバーで利用可能です。
また、一言にNode.jsと言っても、ビルド時に利用するだけの場合と、サーバー上でリアルタイムでNode.jsプログラムを動作させる場合では、必要なサーバーが違う場合がある点にも注意しましょう。
サーバー | Node.js実行環境 | Node.jsリアルタイムサーバー | Node.jsインストール |
---|---|---|---|
共有レンタルサーバー | - | - | - |
VPS | ◎(要インストール) | ◎(要インストール&設定) | ◎ |
PaaS | ◎(プラットフォームによる) | ◎(プラットフォームによる) | - |
専用サーバー | ◎(要インストール) | ◎(要インストール&設定) | ◎ |
全てのVPSでNode.jsが利用可能
仮想専用サーバーであるVPSは、サーバーにNode.js本体をインストールが可能なため、全てのVPSでNode.jsが利用可能です。
Node.jsのインストール済みOSテンプレートを提供しているVPSを利用すれば、数分でNode.jsサーバーを利用開始できます。
以下は、主なVPSサービスと、Node.jsのアプリケーションテンプレートの有無の一覧です。
VPSサービス | Node.jsのアプリケーションテンプレート |
---|---|
ConoHa VPS | ◎ |
Xserver VPS | ◎ |
さくらのVPS | - |
WebArena Indigo | - |
カゴヤ Cloud VPS | - |
お名前.com VPS | - |
Vultr | ◎ |
Digital Ocean | ◎ |
日本のサービスでは、Conoha VPSとXserver VPSが、Node.jsのアプリケーションイメージを用意しています。
¥ 682〜公式サイト
Conoha VPS
by GMOインターネット
多様なOSと機能でクラウドみたいに使えるハイコスパVPS
Conoha VPSは、コスパの高さと使いやすさで人気のVPSサービス。豊富なテンプレートイメージですぐにアプリケーションを起動できるほか、ゲームサーバーとしても人気です。
¥ 830〜公式サイト
Xserver VPS
by エックスサーバー株式会社
後発ながらも格安でハイスペックなVPSサービス
レンタルサーバー人気No.1とも言われるXserverが手がけるVPSサービス。他社よりも安い料金プラン、豊富なOS・アプリケーションイメージと、後発ならではの隙のない満足度が高いVPSサービスです。
PaaSはサービスによって利用可能
アプリケーションの実行環境を提供するPaaSでは、Node.jsが利用できるサービスがあります。
日本のベンダーではロリポップ! マネージドクラウドが、海外のベンダーではHerokuやDigital OceanのApp Platformなどが、クラウドサービスでは、Google App EngineやAzure App ServiceがNode.jsに対応しています。
注意したいのは、サイトのビルド時にNode.jsを使うことは出来ても、サーバーサイドでNode.jsを実行できるベンダーと出来ないベンダーがある点です。
どちらを使うのかで選択肢が変わってくるため、サーバーを選ぶ際には注意しましょう。
¥ 1,078〜公式サイト
ロリポップ!マネージドクラウド
by GMOペパボ
国内では珍しいサーバーレスサービス
レンタルサーバーのロリポップ!を運営するGMOペパボが展開するサーバーレスサービス。
専用サーバーもNode.jsが利用可能
物理サーバーを一台占有する専用サーバーも当然Node.jsが利用できます。自分でインストールしたり、管理するコストがかかるのはVPSと同じです。
専用サーバーの場合、Node.jsがインストール済みのOSイメージが提供されていない場合もあるため、自分でインストールすることになるでしょう。
共有レンタルサーバーではNode.jsは使えない
WordPressやPHPのサイトのホスティングをする共有レンタルサーバーでは、Node.jsは使えません。
共有レンタルサーバーの中にはSSHでサーバーにログイン出来るサービスもありますが、OSにNode.jsをインストールすることが出来ないため、SSHが利用できるからと言って、Node.jsが使えるわけではない点に注意しましょう。
共有レンタルサーバーくらいの低価格と手軽さでNode.jsを使いたいのであれば、PaaSサービスを使うのがベストでしょう。
共有レンタルサーバーよりかは価格は高くなってしまいますが、デプロイするだけでNode.jsアプリを実行できるので、手間を考えたらコスパは高いと言えます。
その意味では、PaaSはNode.js版の共有レンタルサーバーと言っても良いかもしれません。
Node.jsを動かすにはどのサーバーが良い?
手軽さと安定性のバランスが良いPaaSがベスト
Node.jsの実行環境を構築するのは、サーバーの知識があればそこまで難しいことではないですが、メモリの管理やセキュリティも含めてしっかりと構築をするとなると、慣れていないと骨の折れる作業になります。
その意味では、デプロイするだけという「手軽さ」と、ベンダー側が用意した環境に乗っかれる安定性のバランスが良いのはPaaSです。
PaaSのデメリットは価格とNode.jsの実行環境の自由度の低さ。
VPSと比較するとスペックあたりの単価は高くなるため、価格だけで比較した時のコスパはVPSに劣ります。
また、PaaSはベンダーが用意したNode.js環境を利用するため、Node.jsのバージョン選択などでやや自由度が下がります。
低コストでハイスペックが必要ならVPSを選ぼう
一方で、VPSでNode.jsを使う最大のメリットはコストパフォーマンス。同じ価格であれば、VPSの方がスペックの高いサーバーを利用できるので、処理パフォーマンス対比でのコスパはVPSがベストです。
また、VPSの場合自分でNode.jsをインストールするので、利用するNode.jsのバージョンを自由に選べるというメリットもあります。
ただし、PaaSと違って、安定したセキュリティの高いNode.js環境を構築するには知識が必要になるのと、「デプロイするだけでOK」という手軽さを用意するには時間がかかります。
すでに知識がある方は問題ありませんが、Node.jsだけでなくサーバーセキュリティや安定動作に関する知識や技術がない方は、PaaSを選んだ方が良いでしょう。