ECカートASPを選ぶ際にチェックしたいフロント機能

ページ表示・遷移の速度

「ページ表示が遅くなるほどCVRが落ちる」というのは、EC界隈では10年以上前から当たり前のように言われている常識です。

ECサイトを構築しているとどうしても見た目の派手さに目がいってしまいますが、決済や注文に直結しているECカートにおいては、何よりもスピードと使いやすさが絶対です。

カートページや注文ページは、なるべくページ表示・遷移の速度が速いECカートを選ぶことは、CVRの改善にも繋がります。

一般的に、決済機能を外部決済サービスと連携させるいるカートは、外部サービスと通信をする関係でページ速度が遅くなります。逆に、Paypalなどの決済機能と注文機能が同一サービスは、決済が速くなる傾向にあります。

この辺りは、実際に使ってみないとわからない部分でもあるので、複数のECカートASPをデモなどで試してみるのがベストです。

決済方法の豊富さ

くれじカードのホルダーが少なかった時代と比べると重要度は下がりましたが、それでも、大事なのが決済方法の豊富さ。

かつては「クレカ、代引き、銀行振り込み」の3つが主な決済方法でしたが、最近では「携帯キャリア払い」「Apple Pay」「コード決済」など決済方法が多様化しています。

ECサイトではクレジットカードだけ対応していれば「ほぼ完璧に」ユーザーニーズに対応ができますが、逆にいうと「ほぼ」の部分のユーザーが決済落ちしていることになります。

ここの割合は商材やECサイトによっても異なりますが、仮に決済方法がマッチしなくて決済落ちするユーザーが20%ほどいるとすると、それだけCVRを落としていることになります。

その意味では、現在でも決済方法の豊富さは重要と言えます。

会員機能

ECカートASPにおいてフロント部分はカートから注文完了までの部分です。この部分に必要な会員機能は「カート、決済情報の保存」がメインになります。

最近ではPCだけでなくスマホやタブレットなど複数のデジタルデバイスを所有することが多くなったため、「PCで確認して、後でスマホで決済」というケースも多くなります。この時に、会員情報とカート情報がリンクしていれば、スムーズに決済へと進んでもらうことが可能です。

また、会員機能は商品を選ぶページ側とも連動している必要があることも覚えておきましょう。ECカートASPを使う場合、カートと商品ページが別サーバーで動くこともあるので、ことあたりは特に慎重に選ぶべきポイントです。

デザインの豊富さ・自由度

最後にチェックしたいのがECカートのデザインの豊富さや自由度です。

カートは、信頼感を得るよりも「不安にさせない」ことが大事なので、自社のロゴを配置したり、ユーザーの不安を払拭するような文言をカスタマイズできるのは最低限でも必要でしょう。

ただし、デザインの豊富さ・自由度はECカート選びとしては最後の最後で良い部分です。というのも、本当に欲しい商品で、決済ができる状態であれば、「ユーザーの欲しい気持ち > 見た目の不安感」となることが多いためです。

ECカートを選ぶ際は、どうしても「大手通販サイトのような見た目の良いカート」を探してしまいがちですが、そこを重要視するあまり「表示スピード」や「決済方法」などの、もっと重要なポイントを蔑ろにしないようにしましょう。