ECカートASPサブスクサービス比較
ECサイトにカート機能を追加できる「ECカートASP」。ECショップ全体を構築サービスから、カートのみ提供のサービスまで、様々なASPを比較します。
ECカートASPとは?
ECカートASPは、自社運営の通販サイトなどにショッピングカート機能を追加するサービスです。ASPは「Application Service Provider」の略で、ある機能(ECカートASPの場合はショッピングカート)をサーバーで提供するサービスです。
なぜECカートASPが必要なのか?
ECカートASPというやや特殊なサブスクサービスが提供されているのは、「カート機能が特殊であるから」というのが理由です。
一言に「通販サイト」といっても、たくさんの機能が必要になります。
- カタログ機能(商品を選ぶ、確認するページ)
- 注文機能(注文を確定し、決済をする)
- 注文処理機能(受注した注文の発送、売上の確定などをする)
ECカートASPが担う部分は、(2)と(3)の部分で、ユーザーからはあまり見えませんが、実際に通販サイトの運営を行ってみると体感できますが、ECカートにどのような機能があるのかだけでも、業務効率に圧倒的な差が出てきます。
こうした細かな機能を自社で開発するのはかなりの開発費用(もしくは労力)が必要となるため、すでに多彩な機能を持っているECカートASPにサブスク課金をしてしまった方が「コスパが良い」というケースが多々あるのです。
ECカートASPのサブスクはどんな時に使う?
かつてはネットで何かを売ろうとする時は「オール自社開発かショッピングモール加入の二択」と言っても過言ではない状況でした。
しかし、現在では通販サイトを運営する方法はたくさんあり、運営するコストも年々下がってきています。
中でもECカートASPを利用するかを悩んでいる場合は、
- 自社で通販サイトを構築したい
- ブログなどのサイトに決済機能を追加したい
という場合でしょう。
多くは、「自社通販サイトは欲しい。でも、カート機能やバックエンド機能を作り込むほどの予算や知識はない」というケースで、その場合はECカートASPはコスパの高い、最適なソリューションです。
ECカートASPのサブスクを契約するかの判断ポイントは?
ECカートASPのサブスクを契約する前にしっかりと考えたいのが「本当に、ECカートASPのサブスク契約をすべきかどうか?」という点です。なぜなら、ECカートASPは頻繁に乗り換えがしづらいからです。
必要な機能を満たすASPはあるか?
ECカートASPに求める機能は、通販サイトや取り扱う商材によっても異なります。全てのニーズに応えるECカートASPはあまりありませんが、発送業務も含めて通販サイトを運営する上で必要な機能が全てないと、ビジネスが成り立ちません。
例えば、ギフト用品を主に扱う通販サイトなら、「注文者と購入者が異なる」や「贈り元の表記」などが必要になりますし、サロンなどの決済に使うなら、定期購入機能がないECカートASPではビジネスが成り立ちません。
そのため、ECカートASPを契約する前に、「自社のビジネスで絶対に必要な機能」を持ったECカートASPがあるかどうかをしっかりとチェックしましょう。
大手モールの方がコスパが良くないか?
高額な出店料や、薄利になりがちな販売手数料というイメージがあるかもしれない大手モールですが、ECカートの機能を考える「カートとして考えただけでもコスパは悪くない」という考え方もあります。
また、集客力という面では自社通販サイトではカバーできないユーザーにリーチできるため、ECカートASPや決済サービスの利用料を考えたら、コスパはむしろ高いことのがほとんどでしょう。
「あくまで自社通販サイト」と考えていたとしても、一度大手モールとのコスパ比較はしてみると良いでしょう。
ECカートASPのサブスクの選び方
必要な機能を見極めよう
ECカートASPが提供する機能は、基本的なものだけでも、
- カート機能
- 決済機能(外部サービスと連携する場合もあり)
- 会員管理機能
- 受注・発送管理機能
- 在庫管理機能
と多岐にわたります。最近のECカートASPは、大手モールとの在庫・受注連動や、独自ドメインでのカート運営に対応するものもあり、どの機能が必要かでECカートASPの選び方が変わります。
導入段階では大手ECモールへの出店は考えていなくても、後々視野に入れているなら、最初から大手ECモール連携機能があるASPが良いですし、独自性を大事にするならカスタマイズ機能が豊富なECカートASPがベストです。
セキュリティは一番大事
オンラインショップにおいてサイトのセキュリティは最も重要な要素の一つです。個人情報が漏洩するだけでも問題ですが、クレジットカード情報の流出となると大問題になります。
トラブル以外の観点でもECカートでのセキュリティが高いとユーザーに安心して使ってもらえます。
ECカートASPは基本的にセキュリティが高いところが多いですが、セキュリティを重視するのであれば、運営実績の長い大手ASPを使うのがベストでしょう。
バックエンド作業がECカートに対応できるか
ECサイトではサイトのデザインが大事な要素ではありますが、通販においては「商品をお客様に届けて初めてビジネスが成立」します。つまり、バックエンド作業も通販では大事な主役です。
ECカートを導入する際に注意すべきポイントは、バックエンド作業がECカートに対応できるかという点です。
自社通販サイトのみの運用であればほとんどが問題ないかもしれませんが、大手モールやフリマサイトなどに出品している場合、在庫や受注データを連動させないと売越しが簡単に発生します。
また、発送業務やカスタマーサポートを外注している場合は、複数ユーザーでログインが可能かというのも大事なポイントです。個人情報保護の観点からすると、個人情報を閲覧できるユーザーを管理できる「アクセス管理」も必要です。
バックエンド機能は実際に触ってみよう
ECカートASPというと、どうしても目に見える「カートのデザイン」「対応決済方法の豊富さ」などに注目しがちですが、実務を考えると同じくらい大事なのがバックエンド機能。
単純に「注文を受けて、発送する」という作業でも、
- どの注文なのか
- 在庫はあるのか(メーカーにあるのか)
- 納期はどれくらいなのか
- 決済に問題はないのか
- 注文のステータスは何か
- トラブルの対応ができるか
と、バックエンド機能は実は重要な要素がたくさんあります。
最近のECカートASPは体験期間が設けられているので、実際にデモを使ってみて仮注文をしてみるなど、バックエンドの使い勝手は必ずチェックしましょう。
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